『まんぷく』第2回感想

のび太です。

『まんぷく』第2回の感想です。

『まんぷく』は初回視聴率が過去10年間で最高の23.8%を記録したそうです。『半分、青い。』があまりにもまとまりがなくて最終回を迎えたことに気付かなかった人々が、いつもの調子でテレビをつけたのでしょう。

というのは冗談ですが、前作の平均視聴率が高いと次回作の初回が高視聴率になるというのは朝ドラの定説です。ここで驚くべきことは『まんぷく』の初回が23.8%になったことではなく、『半分、青い。』の平均が21.1%だということです。このブログでは『半分、青い。』についてこてんぱんにやっつけてきましたが、それでも毎日見てはいました。同じような人が多かったのか、純粋に楽しんでいた人が多かったのか、それは分かりません。ただ一つはっきりしていることは、数字上結果が出ているし、結果が出た以上失敗とは言われないということです。

いい作品でも見る人がいなければ意味がない。NHKは受信料で生きているため視聴率を気にしなくていいとよく言われますが、そんなことありません。特に朝ドラや大河ドラマといった看板番組は内部的に視聴率きにしているはずです。なぜなら2004年頃に起きた不正支出の不祥事で受信料の不払い問題に発展し、「見てないんだから払いたくない」という人が続出したからです。私の体感ではこの頃からNHKは、多くの人に見てもらえる工夫を猛烈に開始したように思います。アニメの『おでんくん』は衝撃的だったし、単に「意義のあるもの」を追給するだけでなく、エンターテイメント性も重視するようになったと感じました。

話が逸れました。とにかく、『半分、青い。』が高視聴率により成功とみなされるのだとすると、あのような「とりあえず固定ファンがついてる有名どころの脚本家連れてきて話題性を持たせる」という安易なやり方にNHKが味をしめないか心配です。

ただ、実は『わろてんか』も平均視聴率が20%を超えているんですよね。これって、ただ単に、あの時間にテレビを見る人が増えているのでは?と思います。統計的なところは調べていませんが、働く世代はあの時間見られないし、共働き世代が増えているので主婦層が増加しているわけでもない。つまり定年退職した団塊世代が朝ドラに流れてきているのではないでしょうか。

特に根拠はありません。推測です。

さて、『まんぷく』の第2回です。昨日2週間はとにかく我慢と書きましたが、二日目にしてもうだいぶ心にすっと入ってくるようになりました。やっぱりとっかかりは言葉(方言)だなと思います。『あまちゃん』も『花子とアン』も『カーネーション』も方言が話題になりましたよね。私はドラマに向き合う姿勢がここににじみ出ると思っています。言葉をちゃんと練習しない役者はよくならない。だって言葉というのはそれを話す人にとってもっとも分かりやすいアイデンティティーの一つですから。それをものにしようと努力するのは役を演じるうえで必須だと思うし、リアリティの基本でもあると思います。

この点、安藤さくらの大阪弁、長谷川博己のエセ大阪弁はどちらもとてもよいです。『半分、青い。』にもエセ関西弁を話す人がいましたが、あの女優さんは兵庫県出身なのでエセという設定なだけなんですよね。実際にドラマで話していた言葉は普通の関西弁にしか聞こえなかった。それを「私のエセ関西弁」というから見ている方は「え?」となった。それに比べて長谷川博己はちゃんと、わざとらしい大阪弁を話していました。この違いって大きいです。

ちなみに、『半分、青い。』で滝藤賢一の岐阜弁が上手だったとほめましたが、あの人は名古屋の出身だから他の人よりうまいのは当然だとしずかちゃんから指摘を受けました。それを聞いて納得です。

ドラマの展開的にはお母さんが仮病であると分かりましたね。これ、ツナ缶を食べるシーンではなく冒頭で仮病だと分かるポイントがありました。次女が「仮病やないの?」と言った時です。朝ドラ的に、腹痛で寝込む母を「仮病だ」などと言い放つ娘はいません。娘にそれを言わせたということは、仮病なんです。そして実際仮病と分かるとこの台詞は、今度は母の仮病を見破るほどお母さんのことをよく気にかけている娘ということになるわけです。朝ドラに根っから悪い人はいませんので。

あとは、お金持ちのお嬢さんたちが川辺の屋台でラーメンすするか?と思うシーンがあったりホテルの受付のお姉さん何語話してるのか分からないというようなツッコミどころがありつつも、ドラマはテンポよく進んでいて自然と明日も見ようという気にさせてくれます。これは大コケはしない感あります。

それと第1回目から思ったことですが、安藤さくらの幼さがすごいです。実年齢は32歳くらいらしいですが、ドラマでは14歳くらいに見えました。しずかちゃんの分析では顔の光の当て方でしわを飛ばしてるそうですが、顔だけでなくしぐさからも幼い感じが出ていて役作りしてるなと感心しました。

芦田愛菜のナレーションもよいし、オープニングの歌も映像を見なければもう馴染んできました。『まんぷく』、好発進です。

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