『まんぷく』第18回感想

のび太です。

『まんぷく』第18回の感想です。

萬平に毎日弁当を作って届ける福子のことを「恥ずかしい」という鈴。今とは時代が違うとはいえ、強烈です。「私は武士の娘です」が口癖ですが、克子の子どもたちから「でも足軽でしょ?」と言われてしまいました。足軽と言うのは武士の中でも最も位の低い人たちですね。普段は農民として暮らし戦争になると駆り出されていったので、「足軽でしょ?」という言葉には「武士と威張ってみても名ばかりでしょ?」という皮肉が込められているということになります。

鈴が孫たち相手にあたふたしている頃、忠彦はアトリエで赤紙を手にしていました。忠彦も戦場へ行くようです。

憲兵につかまったあの日、福子は真一に背中を押されて萬平に会いに行ったんですが、思いを伝える前に憲兵に邪魔されてしまいました。あの時何を言おうとしたのか萬平が福子に尋ねます。「私はやっぱり立花さんが好きですって」とはっきり答える福子。萬平も「今まで以上に福子さんと結婚したいと思っています」と伝えて二人の結婚の意思が初めて通じ合いました。昨日の放送で「母の許しはもらっている」と福子が言っていたのでもう障害は何もないと思った萬平に対し、「やっぱり母の許しをもらわないと」と言う福子。「もう許してくれてるんじゃなかったんですか」と聞く萬平に対し、福子はお得意の「え」。

許しをもらったのは弁当を作ることだけと答える福子。実際にはそれすら許してもらってなどいませんね。

克子の家で忠彦に召集令状が届いたことを知った福子、忠彦に「おめでとうございます」と力なく言います。

この表情とてもよかったです。気持ちの表現が多彩で、見ているこちらがすっと引き込まれます。

入隊までに家族の絵を描き上げたいと言う忠彦。鳥以外を描いたのは咲に贈った桜の絵とこの家族の絵だけです。

真一が鈴に出征の挨拶をしに来ました。咲への思いを語り、それを聞いて初めて真一を見直したような鈴。

萬平が鈴に福子との結婚の許可をもらいに来ました。頭を下げる萬平に「ダメだと言ったら諦めてくださるんですか」と言い放つ鈴。諦めないと答える二人に、「こんなの意味ない」と鈴。「なんて我儘な・・・」と続きます。そして体調は大丈夫と言う萬平に、「赤紙が来てもちゃんと働きができますね?」と確認します。それなら戦争が終わってからでもいいではないかと言う鈴に、「僕は憲兵隊の牢の中で、何が何でも生き抜いてやると誓いました。生き抜いて、福子さんとともに、人生を歩むんだと。戦争が終わるまで待つことは、僕にはとてもできません」と萬平は答えます。

「はぁ」と大きくため息をついた後、鈴は二人の結婚を認めました。それはそれは仕方なくという感満載に。「気持ちよく認めてあげるわ」と言いながらこの顔です。

そして話は一気に結婚式まで。戦時中なので派手なことはしなかったようです。

この写真のカメラマン、海原はるか・かなたのはるかさんですね。大阪制作の朝ドラによく出る芸人さんで、禿げた頭に髪の毛を乗せる動きで笑いを取ります。

どのくら出演しているのか調べてみたところ、

・マッサン(写真屋)

・あさが来た(写真屋)

・べっぴんさん(警備員)

・わろてんか(占い師)

ということで、立て続けです。マッサンから大阪制作の作品すべてではないでしょうか。相方のかなたさんも出ているようですが、すみません、気づきませんでした。「そちらの男性、立ってください。」「立ってます」という善之介とのやりとり面白かったです。

鈴は真一に「ご無事に帰ってこられることをお祈りいたします」と言いました。この頃はまだ戦争に勝って帰ってくると思っていられたということがこの台詞から分かります。じきに「無事に帰ってくる」なんて口にするだけで非難されるようになりますが、この頃はまだ。それだからこそ鈴は萬平にも戦地で戦えるのかと聞けたんですね。

鈴は萬平と福子の結婚を認めたとはいえ、快く思っていないことは明らかです。武士の娘として戦えない男を情けなく思う気持ちは分からんでもないですが、あまりに頑固なので時代の違いを考慮してもちょっと受け入れがたくなってきました。萬平に戦場へ行けるか念押ししたのも、戦地で死んでしまえば福子と萬平が結婚しなくて済むと思ってるように勘ぐってしまいます。自分の旦那さんが事業に失敗して家族が苦労したという話は以前に出ましたが、それだけでは説明つかない硬さです。いつか鈴の想いも明らかになるのではと楽しみにしています。

それにしてもこれで真一、忠彦の二人とも召集されることになりました。萬平は仮に戦地へ行っても死なないことは分かっています。この二人はどうなるんでしょう。真一は帰ってきても咲がおらず一人です。そして忠彦に咲の好きな絵を託しました。真一は戦死すると私は思います。忠彦はどうでしょう。家族の絵は完成したのでしょうか。ここまでほとんど活躍していないので、このまま終わるとは考えにくいです。鳥の絵ばかり描いているのも謎のままですし、忠彦は生きて帰ってくる気がします。帰っては来るけれど戦争で精神をやられ廃人となり、そこから復活して描く絵が変わるとか。不謹慎ですが、そんな予想をしてみます。

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