のび太です。
『まんぷく』第39回の感想です。
たちばな塩業に世良から電話があり、塩を闇市で売ってはどうかと提案されます。萬平はきっぱりと断り、より一層質の高い塩造りにこだわる。しかしそれによって生産量は落ち、食事はひもじくなるばかり。工員たちは自分たちで魚を釣って耐え凌ぎます。鯛を上手に捌いたことから赤津が炊事係に配置転換。そして福子はまたもハナの家へお金を借りに行くのでした。
世良の提案は妥当というか、合理的というか、この時代闇市で売ったところであとあとお咎めを受ける恐れは少なく、萬平が闇市を嫌がる理由は語られませんでした。ただ、闇市が嫌なのではなく専売局からいい評価をもらいたいという想いが萬平にはあるようです。それって、自己満足?世の中の役に立ちたいという気持ちとも結びつかないような気がします。闇市に売ると末端価格も上がるので「いいものを安く」ということで専売局にしか売りたくない、ということであれば分かるんですが。経営的には順番が違うと私は思います。まずはたくさん売って体力付けて、それから低コストで量産できる塩と上質な手間のかかる塩を分けて作ってもいいはず。
塩の品質にだけこだわる萬平によって工員たちの作業はさらにきつくなりました。海水を流すたびに鉄板を拭けと萬平は指示しています。やっぱり真っ白な塩を作るにはそうするしかないですよね。慰労会で回復した気持ちもこれでは一瞬でまたなくなりそう。しかも赤津が炊事係になったので現場は一人分多く働かなければなりません。
みんなで魚釣りをしているときにそれぞれどんな思いでここへ来たのか語りました。みんな戦争で何もかもなくしているので、今のきつい労働環境でも何もないよりはましと言っています。そして神部に感謝していると。今でいえば「ブラック」とか「やりがい搾取」とか言われるところですが、実際どうだったんでしょう。仕事や衣食住があるだけでありがたいという気持ちも本当だと思います。他に選択肢がなければ今の時代でもそう思うんじゃないでしょうか。
それにしてももう借金はこれで最後と言われてしまった福子、これからどうするんでしょう。塩の精算はコストがあがり生産量は落ちています。どうやって切り抜ける?