のび太です。
『まんぷく』第10回の感想です。
毎日書いているうちにどんどん記事が長くなっていくので、歯止めをかけるためにもまずはこの日のあらすじを短くまとめてみます。
昨日の放送から数か月経過して今は3月。桜の咲くころです。忠彦が昨日描き始めたのは、病室で寝込む咲への贈り物で、さわやかな桜の絵でした。咲は萬平が紹介した病院へ移っており、体調が少し回復してきたとのこと。萬平は世良からアプローチを受けており、開発したものを自分に売らせてほしいと迫られます。しかし萬平は加地谷を信用していると言ってやんわり断ります。
福子は自宅での食事中に母から萬平に会っていないかとくぎを刺されます。そして母はなぜ萬平との結婚に反対するのか福子に語りました。自分が結婚相手、つまり福子の父に苦労させられたから娘に同じことを味わわせたくないと。事業がうまくいっているときはよかったけれど、傾いたらとたんに貧乏になってしまったという自身の体験から、子どもたちの結婚相手に干渉するのでした。
萬平は工場で加地谷から新しいものを作れと唐突に言われます。必殺の新型兵器。萬平がためらうと、「俺の言うことが聞けんのか」。萬平はその言葉に驚きます。二人で始めた会社なのに、「自分の才覚で持ってると言いたいんか」とまで言われます。
その夜、咲の様態が悪化します。元気になってきたように見えた咲でしたが、医者からはずっと予断を許さない状態だと言われていたそうです。真一と咲はそれを聞いていましたが、家族には話していなかった。咲が家族に心配かけたくなかったからです。そして今、もう何日も持たないかもしれないと結核の専門医である医師から言われました。
以上があらすじです。ここからは感想。
母がなぜあんなに娘の結婚相手に口出しをするのか語られました。うちのしずかちゃんはこういう母親が嫌いです。自分の体験のみを根拠にして時代や娘の気持ちを考慮せずに正義を押し付けるタイプ。朝ドラに出てくる母親はこの手のタイプが多いので、しずかちゃんからは大体嫌われてしまいます。『半分、青い。』の晴もそれはそれは嫌われていました。娘の夢をつぶす親だと。その点、『ひよっこ』の美代子(木村佳乃)は好まれていました。お父さんを探すという目的があったとはいえ、娘のやりたいことを基本的には応援する人でしたので。もっとも、『ひよっこ』のみね子は親が反対するようなことを言わない役柄でしたが。
世良は萬平に福子とのことも聞こうとします。こうやってずけずけ入ってくるところが世良の良さであり、人によってはうっとうしいと思われるかもしれないところだと思います。萬平はこういう人と組んだ方が生きると私は思います。緻密に冷静に考える萬平と、ぐいぐい道を開いていける世良。そして何より重要なのは世良は萬平をその技術力において大いに尊敬しているということです。お互いに持っていないものを尊重し合える。それがいいパートナーになる秘訣だと思います。よって今後は加地谷と離れ世良と組むことになると予想します。まああらすじのシーンを見たらみんなそう思いますよね。
咲は福子に、萬平にお礼を言っておいてほしいと頼みます。これは病院を紹介してもらったお礼です。「次いつ会うの?」と聞かれた福子は、「木曜かな」と嘘をつきました。まさか「咲ねえちゃんが病気になったから今は会えない」なんて言うわけにいかないし、福子にとってはつらい場面でした。
咲の様態が悪化した際、病院に駆けつけたのは福子と克子と真一でした。母はいなかった。これはなぜでしょう。母の耳には入れなかったのか。でも福子が夜家を出るなんてただ事ではないと知られてしまいますよね。母は怖くてこられなかったのか。いずれにせよ咲の病状は心配です。この時代の結核というのはこういうものですね。今はワクチンがあるので違います。子供の頃にBCGの予防接種受けますよね。あれが結核のワクチンだそうです。
そういえば福田君は相変わらず福子に缶詰めをくれますが、本人曰くそれは単にお姉さんに元気なってほしいからだとのこと。そして恵にも缶詰めを渡します。福子と同じ牛肉のシチュー。「なんで私に?」と聞く恵に、「・・・聞くなよ。」と福田君。これは牧 善之介とのバトル勃発か?
福子と母が食事するシーンを見て、言葉遣いが朝ドラの肝だと改めて思いました。時代も場所も全然違うところの言葉を聞く。これがだいご味の一つです。だから丁寧に言葉を使ってくれると耳に心地いいしスムーズに頭に入ってきます。母に萬平のことを話す福子は、萬平のことはちゃんと敬語になっていました。今そういう話し方をするかどうかということではなく、あの時代はそうだよなと思わせてくれるところがよいのです。異国情緒ならぬ、異時代情緒。これはよいドラマです。
忠彦の絵。
綺麗な絵です。母は忠彦が絵を描いてきたと聞くと、「絵って・・・」と、そんなしょうもないものをと言いたげでした。本当に娘の旦那たちが嫌いなようです。
ここで、今後の展開を少し予想してみます。
残念ながら咲は亡くなってしまうでしょう。そして咲が亡くなる間際に母に言うのです。福子のことを信じてあげてください。あの子に好きな人と結婚させてあげてください。私は真一さんと結婚できて幸せでした。だから福子も大丈夫です、と。そして咲を大事に思っている真一の姿を見て母は福子と萬平の結婚を許す。
福子と萬平が結婚することはドラマが始まる前から分かっていることですが、こんな展開で進むのではないかと思います。どうなるでしょうか。