『まんぷく』第30回感想

のび太です。

『まんぷく』第30回の感想です。

平日は仕事で帰りが遅くなり、土日もなんだかんだ出掛ける用事があって朝ドラの感想がついに1週間遅れになってしまいました。

神部と忠彦という働き手を得た香田家・今井家連合のはんこ工場ですが、売れ行きは右肩下がりのようです。これはやはりと言うか、はんこは一度行き渡ったらしばらく需要がなくなるものですからね。それに商売を真似てさらに安い値段で売り出す店もでてきたようで、こうなると供給過多、デフレとなって儲けは小さくなるばかり。さらに大人の男性二人増加というわけで出費は増加。家計が苦しくなりますね。

「仕方ないわよ」と言う克子に対して武士の娘がそれでは済まないと。確かにそうなんですが、鈴はまっとうなことを言う役目なのでしょうか。または自分の心配をしているだけなのか。やろうやろうと血気盛んになる福子たちにブレーキをかけることでリアリティを出すための役割にも見えますが、分かりません。

その鈴がなぜか大福帳を持っています。「大福帳」は家計簿ですね。

アトリエで寝ていた神部が目を覚ますと、忠彦がキャンバスに向かっています。そして絵を描き始めました。昨日もう描かないと言っていたばかりなのに。どんな絵に仕上がるのでしょうか。

絵を描くのをやめられないことを謝る忠彦に、克子は「許すも何も、あなたは画家やないですか」と力強い後押し。このドラマで旦那さんの仕事に文句を言うのは武士の娘だけです。

そしてここでも文句を言う鈴・・・。忠彦が働かないなら暮らしはどうなる、と。そんな鈴に萬平と福子は香田家を離れると伝えます。もちろん武士の娘には香田家に残るように勧めて。これでやっと離れられますね。でもどうでしょう。うまくいくでしょうか。神部はきっとついていくことになるでしょう。

萬平と世良がどうやってか連絡を取って屋台でラーメンを食べています。はんこ屋をやめて何かを始めたいと話す萬平に、世良が耳よりの情報を提供します。いつも節目で支えてくれるのは世良ですね。今回の情報は、とある場所に軍の使っていた倉庫があり、世良の知り合いの不動産屋がそれを誰かに貸したいと。ただし中に何が入っているかは非公開。借りると決まった人にしか見せないとのこと。軍の倉庫といっても爆弾や鉄砲があるわけではなさそう。

世良は表情が豊かで面白いです。ラーメン食べるときも革ジャンにマッチしたワイルドな顔。auやアリナミンVのCMとは別人ですね。

世良が紹介してくれた倉庫は大阪の泉大津というところにあり、そこは福子の友人のハナが嫁いだ地域でした。倉庫に何があるか分からないし役に立つものはないかもしれないという萬平の懸念を、福子が持ち前の明るさで払拭します。これで行先は決まりました。

そこへ意外な人が香田家を訪ねてきます。聞き覚えのある声・・・。克子が出ると、軍靴を履いた男性、それはなんと真一でした。

一番初めに出征していった真一は北支(中国の北部、満州に隣接)へと送られていたのでした。ただ、戦争から帰還した真一は以前と比べて妙に明るく、その不自然さに一同(武士の娘除く)顔を見合わせます。

単純に微笑んでいる武士の娘は人の気持ちに鈍感ということなんでしょうね。この演技は台本なのでしょうか。それとも演出?松坂慶子の独断?もし独断なら、鈴というキャラクターをよく理解した名演技だと思います。

忠彦は会社に戻ると言います。忠彦が咲に贈り、真一が出征する際に忠彦に預けた桜の絵、それを見て真一は涙します。忠彦は真一がカラ元気だったことを見抜いていました。戦争に行った者同士、通ずるものがあるのでしょうね。

このままアトリエからみんなの顔を見ずに帰りたいと言う真一。忠彦はその言葉からすべてを察し、自分の靴を貸して真一を行かせました。これ以上、真一に無理に笑顔を作らせたくないということだと思います。残された真一の軍靴を見て、萬平も真一の気持ちを察します。

萬平と福子はみなに泉大津へ行くことを話そうと決意しました。驚く面々。福子が武士の娘にここへ残るよう念を押したところで、神部が一緒に行きたいと申し出ました。それに乗じて、案の定・・・、武士の娘も行くと言い出しました・・・。さっきまで「はんこ作りはどうするの?」と案じていたのに、神部に続いて自分も去ることでさらにはんこ作りの人手が少なくなることは気に留めない様子。一応、克子、忠彦、子どもたちだけになれば忠彦の実家がまた支援してくれるだろうという論理的な根拠も口にします。でもその本心はただそこを出たいだけでしょう。なぜそんなに香田家が嫌なのかはよく分かりません。これもプライドの問題でしょうか。

人手が減ると同時に生活費も軽減されるのがよいのか、苦しいながらも大勢で暮らした方がよいのか、それは分かりませんが忠彦は萬平や神部の気持ちを汲んで送り出します。

泉大津というのは実在の地名で、大阪湾に面している地域のようです。ここで何が起きるのでしょうか。倉庫には何が?

と楽しみにしたいところでしたが、予告で塩づくりを始めることが明かされてしまいました。どうなるんでしょうか。

真一が帰ってきたことにより、私の予想は外れてしまいました。二人とも帰ってくるとは。真一のこれからの人生はどう描かれるのでしょう。そして残るは福田君だけです。

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