『まんぷく』第24回感想

のび太です。

『まんぷく』第24回の感想です。

私の認識違いでしょうか。萬平は命に別状はないと診断されたと思っていましたが、鈴はお百度参りし福子は一晩中看病しています。でも村のおばあさんが拝み倒していたところ青年が「もうべっちょないて」と言ってましたよね。先生もとりあえずはべっちょないって。死にそうなのかなんなのかよく分かりませんが萬平は目を覚ましました。このドラマは萬平がインスタントラーメンを開発するお話なので当然ですね。

でも医者からひと月かふた月安静にしていなさいと言われ、またも兵役から逃れることとなりました。とりあえず萬平が目を覚まして鈴も安堵しています。萬平が戦地でなくなったあと福子に堅気の人をと考えていたのはやめにしたように見えます。

萬平が寝込んでいる間に見た夢のことを福子に話しています。なんでも、川の向こう側で鈴がこっちに来てはいけないと言ったそうな。福子はその川が三途の川だと言いますし、視聴者もだいたいそう思ったでしょう。でもそれが三途の川なら向こう側にいる鈴は何者?ということになりませんか。夢の話なので深くつっこみませんが。このエピソードでとりあえず萬平と鈴の関係が改善されていることを示したいのだと思います。

身体検査で失格となったあと、萬平は元気がありません。兵隊になれなかったことが残念なのでしょうか。福子はそんな萬平を外へ連れ出そうとします。いい天気の中2人で農道を歩いていたとき、畑仕事をしていた井坂夫妻が空を指さして驚いています。そして飛行機の音が近づいてきて、いきなり空から射撃。そのまま飛び去って行きました。

その直後、萬平が「うわ~~~!!!」と叫びだしました。「ちくしょう!ちくしょう!」と言っています。そして、「情けない!僕は何もできない!!」とまるで別人のようにわめいています。

正直このシーンはポカーン・・・でした。なんだこれは。てか必要?これまでの萬平からは想像のできない姿。そして強引な展開。おそらく萬平が兵役を逃れて喜んでいるわけではないということを表現したかったのでしょう。今の時代の感覚で言えば戦争に行かなくて済んだのだからラッキーだし誰もが行きたくないと思います。でも萬平はラッキーなんて思ってない、と印象付けたかったのでは。

そんな萬平を見て福子が言います。

「戦争に行かなくてもお国の役に立てることはきっとあります。私は萬平さんに生きていてほしい。誰に何と言われようとあなたには生きていてほしいの!」

これを言わせるために萬平に発狂させたのだなと邪推してしまう展開です。いいシーンにしたかったのかもしれませんが、すごーくしらけました。

そもそも疎開先の畑を米軍機が銃撃するなんてことあったのでしょうか。日本はいたるところで無差別爆撃に遭いましたが、それは一応軍事工場や基地を狙ってのことであり、一般市民を飛行機の機関銃で撃ち殺すなんてことは作戦上ありえません。ただし人の行うことですから、気まぐれに銃撃するパイロットもいたとは思います。それでも、です。都市部ならともかくなぜ疎開先の山村に米軍の戦闘機がたった1機でやってくるのか。B29がおそれられたのは、日本軍が地上から迎撃しようとしても弾が届かないほど高いところを飛行できるからでした。何も手出しできないところを飛び、爆弾を落としていく。アメリカにとっては自国の兵士を危険にさらすことなく相手にダメージを与えることのできる最善の策だったわけです。それなのに、戦闘機が目視で対象を補足できるくらい低いところを飛ぶなんて。しかもこんなど田舎で。

このシーンがあまりにも不自然だったので、戦時中米軍機による空からの機関銃射撃があったのか調べてみました。「湯の花トンネル列車銃撃事件」というものがあり、満員の列車を米軍機が撃って多数の死者が出たそうです。ひどい話ですが、ただ、戦時中鉄道というのは兵隊や物資を輸送するための重要な軍事施設です。畑で人を撃つのとは違います。実際にこんなことがたくさんあったのでしょうか。あるなら実例を知りたいです。

なんか最近脚本がご都合主義で軽薄ではないかと感じます。憲兵のあたりまで面白く見ていただけに残念です。

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