『半分、青い。』第156回感想

のび太です。

『半分、青い。』第156回の感想です。

どうせそうだろうと思いましたが、最終回も消化不良でした。舞台は2011年7月7日の岐阜。扇風機の完成祝いの準備をしているようです。扇風機についてはたしか震災で部品を調達できずありあわせの物を使ってデザインを変更しようか検討中という段階でしたよね。中国で作ることも検討してましたよね。それらみんなすっ飛ばしてもう完成していました。デザインもそのまま。どういうミラクルがあったのか分かりませんが、その辺描写がないだけでなくいつもの台詞による説明も一切なし。

物が完成してパッケージや説明書などの発注を済ませたあとだというのに、急に名前を変更したいというスズメ。あっさり了承する律と営業の人。このくだり必要?部品のとこ端折ったんだから名前のとこも最初から端折ればよかったのに。急に名前を変更するというシーンに何か意味があったのかな。見ている人に脚本下手だなと思わせる、やっぱスズメ嫌いだわと確認させるという効果ならあったけど。

準備中の食堂にこばやんが新聞記者としてやってきました。これも必要だった?そんなことに時間使うなら扇風機作る過程の苦労をもっと描いてほしかった。モデルとなった扇風機は2010年に完成しているらしいので、震災のエピソードは実話ではなく創作。結局震災もこの脚本家にとってはスパイスの一つに過ぎないんだなと感じる。

祝賀会が始まって、さっきのシーンで東京の事務所でスズメと電話していた律がワープして登場。手ぶらだったけど一度自分の家に寄ってきた?ドラマの中では数時間経過していたようだけど、東京と岐阜との距離感が分からない人には驚かれたかも。

神宮のあたりから品川で新幹線自由席に飛び乗るまで45分。
名古屋まで1時間45分。
名古屋から恵那まで1時間10分。

徒歩の時間や待ち時間を計算に入れると4時間半は必要。祝賀会は律の足元に映った影の様子から12時から14時の間と推測されるため、ワープと思われても仕方ない。

祝賀会でスズメ、律、晴、スズメの順(うろ覚え)に話したけど、特に中身はないので割愛。

後片付けまで手伝った律とスズメが店の前で抱き合ってどうのこうの。律は手作りと思われる大きな傘をスズメにプレゼント。いやあんた手ぶらで来てたやん。

こんな感じの最終回でした。

裕子がしつこいくらいに言ってた、スズメは何かをやる。成し遂げるっていうのは、扇風機のことだったんだろうか。それともこの先に何か実現するという含みを持たせているのだろうか。もし扇風機なんだったら、あれを作ったのは律だと言うしかない。

こうして全然共感できない自己中娘の行き当たりばったり人生物語がようやく終わりました。一応半年間全部見続けたので、このドラマで演技がよかった人と詰まらなかった人を挙げてみます。

良かった人:

・滝藤賢一(楡野 宇太郎役)

このドラマで岐阜弁がリアルだったのは唯一この人のみでした。方言以外でも晴をからかうところ、二号店に夢中になって呆れられるところなど、随所に自然な演技が出てました。今までこわもてというイメージを持たれていたとスタジオパークで言われてましたが、この役どころで一新されたんじゃないでしょうか。

・藤堂 誠(ボクテ役)

LGBTの男性という役に見た目のイメージも合っていたけど、話し方としぐさで初見からそれと分かる演技だった。演技なのか?と思うくらい。

・矢本悠馬(ブッチャー役)

出番はそんなに多くなかったけど、ふざけたり真面目に話したりの役でメリハリついた演技でキャラクターをよくつかんでいると思いました。岐阜弁は頑張っていたしよくできていたけど、たまに残念に思うところもあった。

・中村倫也(正人役)

最初は気持ち悪すぎて見ているのがつらかったけど、物語の後半に再登場してからは細かい演技がとてもよかった。荷物を持ったりドアを閉めたりするような台本で指示のない部分でも自然さを出そうとしているのがよく分かったし、脚本上は絶対嫌われるキャラクターなのによく盛り返した。

・有田哲平(津曲 雅彦役)

今回のお笑い枠はこの人かと思っただけで特に期待も持たなかったけど、クセがありながらそれが嫌味にならない適度な押しの強さは、コントロールしているんだとしたらすごい。電話で子供を励ますシーンとてもよかった。

つまらなかった人:

・原田知世(萩尾 和子役)

どんな役をやってもいつも「原田知世」でしかない。この人はいつもこう。ファンはそれを求めているんだろうから、好きな人にはマッチしている。

・松雪泰子(楡野 晴役)

台本にのまれたかなという印象。しょっちゅう出てくるのに存在感が薄い。娘を応援したいのかそうでないのか分かりにくい役柄だったけど、役をこなすので精いっぱい。キャラクターを自分のものにできていたとは言えず。ただあの脚本では無理もなくかわいそうだった。今までのキャリアで貯めた評価の貯金を大きく削られた感じ。

・永野芽郁(楡野 鈴愛役)

ドラマで見るのは初めてで最初の頃はよくやっていると思ったけれど、漫画家やめた頃から急落。演技に工夫がなくなって、にやりとする顔と目を大きく開けて驚くような顔の連発。声はいつも張り上げるばかり。しばらくこの子の演技は見たくない。ただどのキャストにも言えることだけど、この脚本ではかわいそうだった。演技には期待しないけど、持ち前の明るさで石原さとみのような存在として活躍できる予感はする。初期の頃より太ったように見えるのが役作りだったならそこはすごい。

男性と女性で評価が分かれてしまいました。これは偶然なのだろうか。女性はとにかく台詞回しが耳に障った。特にスズメ、裕子、三叔母と緑のパン屋さん。箇条書きのような話し方は聞くに堪えない。そうするように言われてるんだろうからかわいそうだけど、朝ドラで根付く印象はなかなか拭えない。

これでやっと終わりました。次のドラマが始まることが嬉しいです。次の『まんぷく』はインスタントラーメンの発明ということで、『てるてる家族』でも描かれていたし大阪は最近実話をもとにしたものばかりでちょっと飽きていましたが、『半分、青い。』より悪いはずはないので楽しみになってきました。『半分、青い。』の唯一良かった点はここですね。『まんぷく』についても随時感想書いていきたいと思います。

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