ジブリ映画の女と男

しずかです。

今回「もののけ姫」を見ていて、印象に残ったのが「女と男」の描き方でした。タイトルはもののけ姫なのに、物語はアシタカ目線で進んでいくのは面白いです。(宮崎監督は「アシタカ聶記」というタイトルにしたかったらしいのですが、鈴木プロデューサーに全力で止められたそうです)

サン、エボシ御前、トキ、モロの君、ヒィ様。芯のある登場人物はみんな女性です。これに対して、ジコ坊、甲六、ゴンザ。どうしようもないけど愛嬌あるキャラクターはみんな男性です。アシタカはいい男のように見えますが、婚約者・カヤからもらった「大切な玉の小刀」をしれっとサンにあげちゃったりします。カヤだったら、婚約者からもらった宝物を次の男にあげたりしないでしょう。カヤとサンの両キャストを演じた石田ゆり子さんがこの件を宮崎監督に抗議したそうなのですが、「男なんてそんなもん」とのコメントだったそうです。

ジブリ映画に共通して言えることですが、「男ってどうしようもないんですよ」「女の人ってたくましく美しいよね」という宮崎監督のジェンダー感が、登場するキャラクターやストーリーを通じて、ありありと表現されています。「紅の豚」なんてまさにそうですよね。

そんなチャーミングな男女の姿がストーリーにスパイスを加えて、ジブリ映画の魅力のひとつとなっているように思いますが、もし監督が女性だったらどうでしょう。受け取る印象はかなり違ったかもしれません。しっかりした役どころはみんな女性で、男性はぐだぐだなのばかりだなんて、強烈なフェミニズム映画だと受け取られて、今のように大衆受けしなかったんじゃないかとか色々考えてしまいます。まあそもそも、宮崎監督の中に女性への理想や憧れがあるから、こんなに魅力的なキャラクターが生まれるのであって、女性が同性を描く場合はもっとリアルで殺伐としたキャラクターしか描けないように思います。宮崎監督が男性でよかったです!

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