のび太です。
『まんぷく』第40回の感想です。
たちばな塩業にタカから電話があり、泣きながら手伝いに行けないと言います。忠彦が過労で倒れたとのこと。萬平は塩の売却を今回も世良に任せ、そしてまたも中抜きされました。ただし一部を闇市で高く売っているのでたちばな塩業にとってマイナスはなし。満額で売れたことを喜ぶ萬平に対し、神部は工員たちの気持ちが離れていくことを危惧します。
日本ではどんな仕事をするかではなくどれだけ長く椅子に座るかが賃金の上昇に大きく影響しますが、普通仕事というのは他の人にはできないことをやる人、やりたい人が少ないことをやる人が高い評価を受けるはずです。前者はスポーツ選手や芸術家などタレントで勝負する人や医師や弁護士など取得が難しい資格を要する人、後者は放射能関連や軍人、倒産寸前の自動車会社の経営再建などです。たちばな塩業の仕事は後者に近い部類ですが、待遇はよくありません。当時の状況からすれば家とご飯があるだけでましなのかもしれませんが、工員たちの表情からは不満が見て取れます。
『まっさん』もそうでしたが経営と職人はわりと対局にあるもの。萬平にうまくできるわけはない。そういう意味では『べっぴんさん』の女の子たちは自分たちの作りたいものではなく世の母親に喜ばれるものを作っていましたね。まっさんや萬平とは違います。
一方で世良は経営側の人間です。いいとか悪いとかにこだわらず、状況に応じて利益を大きくすることを第一に考える。今回も萬平たちが一生懸命作った塩を横取りして闇市で売ってしまったわけですが、でも結果的に世良の手腕によって4000円のものがもっと高値で売れました。高値で売れたといことは付加価値をつけたということです。見ている側としては大事な商品を部外者に託す萬平にイライラするし世良にもいい加減にしろと言いたくなるんですが、今回の世良は萬平たちの取り分を減らしたわけではないのでむしろ褒めていい気さえします。萬平は作る。世良はより高く売る。それぞれがそれぞれの仕事をしたという形です。
ただこれは結果論であり、世良の売却が失敗していたら萬平たちの取り分減らされてたんでしょう。
忠彦は絵を描くことに一生懸命すぎて体調を崩したようです。絵描きなんてそんなもんでしょうと思ってしまいますが、家族は心配しますよね。忠彦のこのエピソードは何につながっていくのでしょうか。
福子と世良がジープに乗っているシーン、うちのしずかちゃんは背景がCGではないかと指摘しています。静止画で見ると気になりませんが、動画だと人物が浮いているというか、背景との境目が不自然な気がしました。