ヴァルキリーアナトミア第一章ラストの解説

つゆいりです。

2019年6月10日のアップデートをもってヴァルキリーアナトミアのメインストーリーが完結しました。ラストの展開についてはよく分からないという声もあるようなので、僭越ながらここで解説してみたいと思います。ネタバレ要素満載になりますのでご注意ください。

メインストーリーの完結といってもこれはあくまで第一章の完結であり、翌月1日には新章がスタートすると告知されています。サービス終了ではないので安心ですね。まずは最終局面に至るまでのあらすじをざっとおさらいしましょう。

あらすじ

アース神族の長たるオーディンはヴァン神族やヘルとの最終決戦が近いと知り、戦力補強の為人間界から優秀な戦士を集めるようヴァルキリー(レナス)に命じました。人間界においては魔物を恐れ神に加護を請うという世界観が浸透していましたが、シャイロ2世という新星が登場し、神に支配される世界に終焉をもたらそうと決意します。一方神界ではオーディンに仕えていたゼフィロスが、実は主よりもさらに格上な「原初の神」であり、すべてはゼフィロスの思い通りに進んでいることが明らかとなりました。

アース神族の支配を確立したいオーディン、神の支配から脱却したい人類、自身の願いを果たすため世界を作り直し続けるゼフィロス、3者の勢力がここに衝突し、世界はついに終幕の日を迎える…。

「ゼフィロス派」とは、ゼフィロスとその手先であるグルヴェイグ(ヴァン神族)とスリュム(巨人族)の率いる勢力を指しています。人類の希望はシャイロ二世。

ここにきてまじかっけーです。

戦いの結果

そしてこの最終決戦、結果はどうだったのかというと、単純に考えれば人類の勝利だったようです。それは『嵐の夜咄』であの若かったシャイロ2世の治世が70年も続いていると分かったことや、オーディンが身をひそめていることから推察できます。

レナスの選んだ未来

なぜこうなったのでしょう。ゼフィロスの目論見では、ジークフリートの正体を知ったレナスが動揺し、世界に絶望してリセットを発動するはずでした。しかしジークフリートは最後までレナスへの愛を忘れなかった。

人間界で人の生き様に触れ、ジークフリートの愛によって自我の崩壊を免れたレナスは、最終局面においても葛藤し続けます。自分のなすべきことは何か。望む未来とは。そしてムニンが最後に背中を押しました。

レナスはこの世界を維持することを選び、自滅。リセットは発動しなかった。

レナスの願いとはなんだったのでしょうか。「未来は祈るものだ」という言葉にヒントがあったと私は思います。そして神ではなく人に未来を託した。

人に近いレナス

なぜ人に託したいと思うようになったのでしょう。それは、オーディンもかねがね懸念していたようですが、このレナスは人に近すぎるということだと思います。個体差なのかエインフェリアとの巡り合わせがそうさせたのか、それは分かりません。しかしゼフィロスによればこの世界ではロキもかなり人寄りだったとのこと。とにかくそういう小さな偶然の積み重なりと考えるのがよい気がします。

正確に言えば、人の気持ちへの共感が強すぎるということだと思います。人であった頃の心の残り具合が繰り返される世界ごとに少しずつ違う。今回のレナスはかつてなく人への共感が強かったのでは。

人間とは

これは完全に私の主観ですが、エインフェリアに選ばれるような人の意思や熱意というものは、神々のそれに比べてずっと強いのではないかと思います。基本的に死なない神に対して人間の命は短いです。でも短いからこそ使い方を考える。使い方が決まったら邁進する。その推進力というものはスタミナでは神におよばないとしても瞬発力において神を超えることがあるような気がします。その意味でシャイロ二世という人は神と闘う人類にとって唯一無二の存在だろうと思います。

レナスの想い

人への共感が強い今回のレナスは、人の生き様に触れ気持ちに寄り添っているうちに、人間は決して神のための道具でもなければちっぽけな生き物でもないこと、未来に向かって可能性を秘めた強いものであると知り、この世界の行方を託してみたくなったのではないでしょうか。争いを繰り返すだけの神とは違う世界を作ることができるのではないかと。そして信じたかった。自分の生き様の先に幸福が待っていると。

こうして世界のリセットは避けられました。神々とエインフェリアたちはたそがれ、自然へ還った。ゼフィロスはどうなったのでしょう。描かれていないので分かりません。ゼフィロスは原初の神ではありますが、世界のリセットはレナス・ヴァルキュリアが発動することになっているようなので、レナスなき今、彼とて世界を作り替えることはできないはずです。

人類が勝った?

一見これは人類の勝利ですが、しかし、勝利とはなんでしょうか。人間のたった100年の命にくらべて神は悠久です。ゼフィロスの状況は明らかになっていませんがオーディンは存命であり、であればいつをもって戦いは終わり、勝者が決まるのでしょうか。ここで描かれているのは最終局面での戦闘において人類が優勢であるというだけで、何も終わってはいないように思います。なぜなら、世界のリセットを発動するレナス・ヴァルキュリアは1個体が滅してもオーディンによって個体を換え再起するからです。つまりオーディンが生きている限り世界のリセットは何回でも起こり得る。ゆえに戦いは人類優勢のまま小康状態となっているだけであり、終わっていないと解釈できます。

優勢とみられる人類においても不安材料があるはずです。それはシャイロ二世亡き後の世界が安定するかどうか。後継者がおらず共和制へ移行するようですが、そこから強いリーダーが生まれるとは限りません。たった100年耐えていればまた勝機はめぐってくる。その暁にはレナスを復活させてまたエインフェリアを集めよう。オーディンがそう考えていても不思議ではありません。

オープニングの戦いは前回?今回?

最終局面のシーンではレナスとエインフェリアたちの戦いが何度か描写されます。それが前回の終局なのか今回なのか分かりにくいかもしれません。私の見解では前回と今回を見分けるポイントは2つ。

  • ロキが神側なら前回、人間側なら今回
  • レナスが覚醒していなければ前回、していれば今回

白くもやがかかっているシーンはゼフィロス自ら前回のだと教えてくれるので分かりますね。オープニングはこれと同じです。ゆえにオープニングは前回のリセット前だと分かります。

同じシーンがもう一度、レナスが???と会話しているシーンで出てきます。こちらはオーディンが勝どきを上げたあとレナスの復活に絶望するものですが、ロキがオーディンの勝利を喜んでいます。よってこれも前回だと分かります。いかかですか?

残る謎

ゼフィロスの命運以外に最終回でも明らかにされなかった部分があります。

レナスに呼びかけるこの声の主はいったい誰なのでしょう。声の主は世界が繰り返されていることを知っています。そしてエインフェリアたちと戦う未来を「選んではいけなかった未来」と呼んでレナスから遠ざけました。女性の声だったのでゼフィロスではないし、ヴォークリンデ…?

そしてなぜアリスがヴァルキリーを名乗るのか。

さらにこれです。

私は「銀髪の花嫁」をプラチナと呼べませんが、こちらに関してはそう呼ぶしかないだろうと思います。しかし戦士でもないプラチナがなぜ鎧を?エイフェリアになった?だとしてもなぜ???

ということで7月1日から始まる新章が楽しみです(*^_^*)

以上、私の主観を織り交ぜて解説してみました。ここが分からないとか、矛盾しているとか、ご意見あればコメント欄やTwitterでご連絡ください。