メギド72 メインストーリー63

つゆいりです。

7章の63を見ていきます。ネタバレするのでご注意ください。

アーライによれば棄戦圏は幻獣たちにとって好ましい土地であり、それが故に幻獣同士の争いが絶えないとのこと。メギドから害獣扱いされている身であるため、メギドが寄り付かないここが過ごしやすいと。

メギドたちにとって幻獣は駆逐するべき対象であり、そのことに疑問を抱く余地はなく、ソロモンがメギドか幻獣かではなく個を持っているか否かで討伐の対象とするかどうかを判断しようとしたことについて、ブネは大きな不安を覚えたとソロモンに打ち明けました。それはフォトンの不足よりも大きな世界の変質を意味しているのではないかと。

そうだとしてそれがなぜブネを、敷いてはメギドたちを不安にさせるのか、現時点では分かりません。幻獣はメギドのなり損ないであるという、幻獣の由来やメギドの成り立ちに関係があるようですが、ブネはソロモンに先入観のない状態で自分で知ってほしいと言います。そしてバンキン族が落とした携帯フォトンをソロモンに探しに行かせるのでした。

ソロモンはレラジェたちを連れて携帯フォトンを探しに行きました。ソロモンはアーライたちから聞いた情報を仲間に共有しておらず、そのことをレラジェから咎められました。フォトンが見えるという点でソロモンは特別ですが、それ以外はただのヴィータでありメギドに優越する点は乏しいわけですから、叱られて当然ですね。

そもそも携帯フォトンは落としただけでなく他の幻獣にカッさらわれたとのこと。それは牛より少し大きな四足のしっぽが長いという特徴を持っているようです。マルファスは幻獣が目的を持って携帯フォトンを持ち逃げしたと予測していますが、どうなることやら。

レラジェの見立てに沿って探しているとすぐに携帯フォトンを見つけることができました。しかし特徴の一致する幻獣は他の幻獣に襲われたらしくそこで既に息絶えており、携帯フォトンが残されていることから他の幻獣はこれを持っていかなかったことが分かります。

携帯フォトンを奪った幻獣はなぜ他の幻獣との戦いにおいてこれを使わなかったのか。他の幻獣はなぜ持ち去らなかったのか。この2点からソロモン一行は、幻獣は何か別のことに使うために携帯フォトンを運んでいたのではないかと推測しました。

携帯フォトンは難なく回収することができましたが、ソロモンはもう少し先へ行ってみたいと言います。それが興味本位の発言に聞こえたため、レラジェやロノウェから未知の世界で闇雲に進むのは危険だと止められます。地図でもあればいいのにとつぶやいたところ、ジャックスが地図を持ってると言い出しました。メギド体になったときのカバンに突っ込まれているものが地図だと言うのです。

体の一部ではないものがメギド体になると現れるってどういう理屈だ、という思いでいっぱいですが、どうもその地図は本物というかしっかり作り込まれており信頼できそうということになりました。

で、なぜ持ってるんだという話になり、「ゲート・エクスプローラー」なる者から強奪したとジャックスは答えました。それは「不可侵軍団」という扱いだそうで、コシチェイのイベントで回復猫たちが出てきましたがあれと同じ存在のようです。

メギド体の時のみ物が具現化することについて一応の説明がありました。情報を脳内に入れたあとなら追放刑によって魂と化した後でも復元できると。それはまあみんな角が生えたり鎧を着たりするので同じことなんでしょう。

ソロモンの疑問にみなが順番に答えてくれました。まず不可侵軍団について。これはマギナ・レギオが管理しているものであり、攻撃しても武功にならないどころか重罪になると。中でもゲート・エクスプローラーは最重要機密を扱っているため、シャックスが追放された理由はそこにあるのではと。

ゲート・エクスプローラーはそれ自体が武装しておりそこそこの戦闘力を持っているそうです。何をしてるかと言えば名前の通りゲートを探しているとのことで、マギナ・レギオが作戦に使うゲートはこれらが探してきたものだと。しかし地図を作成していたというのは知られておらず、秘密裏に行われていたようです。地図ではなく経験により地形を把握しているメギドが尊ばれるのだとか。それはマギナ・レギオに都合のいい価値基準ですね。皆に地形を把握されたくないということでしょう。

マルファスはこのような形でシャックスが機密を持ち出したことを驚くとともに警戒心も抱きました。追放刑によって機密が流出するとなれば、今後は追放刑自体がなくなるかもしれないと。

どうなんでしょうね。転生してからメギドの自覚を取り戻すまで何年、何十年とかかるとは言え、ソロモン王の元に追放メギドが集まってメギドラルの作戦を妨害していることはもう周知の事実なんですから、その時点で追放刑は廃止されそうなものです。地図という形でなくてもアスモデウスやオロバスなどメギドラルのことを色々知っている者が転生してソロモンに情報提供しているわけですから、スパイ防止の観点で言えばなんで今更という感じがします。むしろ誰かが情報の流出を狙って意図的に追放していると考えるほうが合理的とすら言えます。

で、とりあえずシャックスの記憶が正確かどうかを測るために地図に書かれているゲートを探してみることになりました。

周囲を警戒して前進しますが、それはゲートを目視するためでなくゲート・エクスプローラーがいないかを確認するためだとソロモンは言います。この棄戦圏においてゲートが稼働し続けてると思えないから閉じているだろうし、よって誰もいないのではないかと考えているようです。なるほどという感じですが、しかしソロモンは幻獣が携帯フォトンを持ち去ったのはこのゲートを開けるためだと仮定しています。その点についてメギドたちは懐疑的。幻獣がゲートの使い方を知っているはずはないし、知っているとしたら偶然見つけて通過したという場合くらいだが、幻獣の長くはない寿命でそんなことがあるだろうかと。自然発生のゲート自体が少ないのだから疑問に思うのが筋ってもんでしょう。

とにかくゲートを探しに行き、地図にある通り見つけることができたようです。しかしソロモンが言うにはこのゲートは最近使われた形跡があるとのこと。なんで分かるのかは分かりません。その時です。レラジェが誰かに接近されたと気付きます。そして気づいた時にはもう遅く…。ソロモンをかばってロノウェが吹っ飛ばされました。続いてモラクスも。レラジェが死を覚悟しながらもシャックスに引くなよと釘を刺します。引いたらソロモンにとどめを刺されるからと。

しかし相手はレラジェとシャックスを襲いません。それどころか逃げる間を与えます。その隙きをついてプルソンが応戦しますが、プルソンを男と認識するや一撃加えて来ました。どうやら男女の差を識別している様子。その間にマルファス携帯フォトンを使用してメギド体に変身します。

マルファスがメギド体で相手の攻撃をしのぎながらレラジェとシャックスが攻撃…と言っても全然手応えない様子です。でも相手は去っていきました。ただ一言そのゲートを開けるなと忠告して。

当然あれは誰だという話になり、マルファスのメギド体を「ビルドバロック時代の建築物」と認識した上でそれを懐かしむ発言をしていたことから、300年以上生存し続けている「大メギド」だろうということになりました。

ビルドバロックとはヴィータの文化や生活様式を重んじる、謂わば退廃的な時代のことを指してる様子です。これは西洋の歴史を模倣していると思われます。教会が価値観を支配した暗黒の中世においてそれ以前の、神ではなく人間が中心だった時代を再評価する動き、つまりルネッサンスですね。実際バロック様式はルネッサンス後に広まったものです。

メギドラルにおいてそれは戦争ではなく文化芸術にうつつを抜かす時代。パイモンが好きそうなものですね。肉体的快楽を求めてヴィータ体を使うようになったとマルファスが説明してますから、マギナ・レギオにとって「消し去るべき暗黒時代」と呼ばれるのも納得です。現にその退廃主義が反感を買ってマギナ・レギオ以前の議会が崩壊したのだとか。その崩壊した議会の名が

アルス・ノヴァ

ベリアルが作りソロモンの体に流れている血がアルス・ノヴァ血統でしたね。つまりベリアルはビルドバロック時代を好んでいるということなんでしょうか。アスモデウスもペルペトゥムのヴィータにシンパシーを抱いています。マギナ・レギオが主導権を握る前から存在しているメギドにとってマギナ・レギオの価値観は絶対的なものではなく、移り変わる時代の一つに過ぎないという感覚なのでしょう。

マルファスはさっきの人物がゲート・エクスプローラーではないことは確かだと言います。不可侵軍団は戦闘前に必ず警告を発することになっているからだそうです。

死にかけましたがソロモンにはいい思い出になりそうです。いつものオリジナルメンバー以外ともこうして腹を割って話したり笑えたりしたことは、彼を孤独から救うという意味においていい効果をもたらしそうです。

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