ASUS ZenFone4(ZE554KL)のJP版 ⇔ TW版 変更方法

のび太です。

前回の記事でASUS ZenFone4(ZE554KL)のrecovery.imgを作成したことを紹介しましたが、その記事でも触れているように自分では使っていません。というのも使う必要がないのです。ZenFone3ではROM焼きを行う際、ファームウェアのバージョンに応じたboot.imgとrecovery.imgが必要でした。JP版のFWを焼くならJP版のbootとrecoveryが、WW版のFWを焼くならWW版のbootとrecoveryが揃っていないと焼けなかったのです。これはSKUごとにファームウェアが分かれていて互換性がなかったからです。

しかしZenFone4は違います。ファームウェアはSKU毎に分かれておらず基本的に単一のファームウェアしかありません。ファームウェアのバージョン番号にはJPとかWWという記載がありますが、中身は同じです。しかしその中でSKU毎に適用する領域が異なっており、JP版の端末にはJP版のアプリやバンドのみ適用され、TW版やHK版の端末にはそれぞれのものが適用されるという形式のようです。そのためあえてJP版のbootとrecoveryを用意しても意味がなく、例えばJP版の端末にWW版の(ように見える)ファームウェアを適用してもWW版にはなりません。ファームウェアからJP版の領域のみ適用されて結局JP版のままとなります。

また、ZenFone4ではboot&recoveryとファームウェアのバージョンが一致していなくてもROM焼きが可能です。細かいことは確認していませんが、おそらく適用したいファームウェアよりbootとrecoveryのバージョンが古ければ問題ないようです。ただしAndroid OSのバージョンが変わる場合(7 → 8、または8 → 7など)はダメで、最低でもそこは一致させなければなりません。

JP版を買ってアップデートが豊富なWW版を焼きたいという人もいるでしょうしTW版を買ってJP版にしたいという人もいるでしょう。しかし今までのようにROM焼きをしてもそれはかなわなくなっています。ではどうしたらいいのか。方法はないのでしょうか。

なくなはいです。

ROM焼きという概念で言えば異なるSKU間でファームウェアを入れ替える方法は分かりません。ただ疑似的にJP版をWW版にしたりWW版をJP版にする方法なら見つけることができました。SKUを変えているわけではないのであくまで「疑似的」です。具体的には、JP版にWW版のROMを焼けばこれまでは技適のマークが消えていました。しかしこの方法では技適が出たままになります。逆もまたしかり。TW版の端末でこの方法を実施しても技適マークは出てこないはずです。それでもよければこの方法でなんとかなります。

※ROM焼きに興味がある時点で分かっていると思いますが技適マークのない端末を国内で使用する(=電波を発する)と逮捕案件です。

ではその疑似的な方法を紹介しましょう。実行するかどうかはよく検討してください。完全な自己責任です。

  1. ZE554KLをroot化する。
  2. factoryファイルにある国コードを書き換える。
  3. 端末を再起動する。

手順はたったこれだけです。recovery.imgを作成するよりずっと簡単。rootの階層にfactoryというフォルダがあり、その中にCOUNTRYというファイルがあります。このファイルは単純に国コードが書かれているだけです。これをテキストエディタで開き、望みのコードに書き換えて端末を再起動する。これだけ。TW版にしたいならTWと書くだけ。JP版にしたいならJPと書くだけ。

これを行うと、例えばJPからTWにした場合はカメラのシャッター音を消せるようになったりvolteが使えなくなったりします。JPに書き戻せば機能も元通り。逆にTWをJPに書き換えるとATOK(の超古いやつ)が使えるようになったりvolteで通話ができるようになったりするはずです。

ただし技適マークに変更はありません。この方法でJP版のファームウェアをWW版にしても技適マークは消えません。消えていないからといって問題ないわけではありませんよ。改造した時点で技適マークの効力は消えており国内で電波を発すれば電波法違反となります。

SKUの識別を変更する方法もあるのかもしれませんが、それは分かりません。ネットで探しても出てこないのでそんなことはできないのかもしれません。SKUの識別がハードに依存しているなら不可能でしょう。少なくともbootやrecoveryの領域ではないと思われます。

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