つゆいりです。
今回から6章です。メギドラルによる全アンチャーターの起動を阻止したいソロモン一行。6章ではヴィータに扮して逃走中のアンチャーターを追いかける展開になるのでしょうか。では早速、49です。ネタバレするのでご注意ください。
冒頭、シバとソロモンが二人だけで話をしています。ソロモンはあたふたしていますがシバは自分の立場について必然的な未来を想定しており肝が据わっている様子。もうヴァイガルド安定のためフォトンが見えるソロモンとの子孫を残す覚悟です。
でも本題はそこではなく、シバ・ソロモン両陣営にとってそれぞれに謎めいた存在であるミカエルとアスモデウスについて。いくらアンチャーターがヴィータの姿でヴァイガルド中を逃げ回っているとしても、そもそも本気で探していないのではないか?ということのようです。たしかにアスモデウスは黒いゲートの見張り番をしていただけですよね。そういったことから大いなるバビロンによってヴァイガルドがメギドラルに取り込まれることに反対していないのではないかとシバから疑われています。指輪の力なしでメギド体になれない追放メギドがメギドラルで戦ったらあっさりやられてしまうからそんなことはないとソロモンは反論しますが、護界憲章によってメギドラルでのメギド体が禁じられるから、むしろ召還を受けている追放メギドこそ有利なんだとシバは言います。
これはどうなんでしょう。私の考えでは追放メギドはもともとヴァイガルドに生を受けた存在であるからヴァイガルドで変身できる。ベレトやバラム、アスモデウスも召還前に変身してましたよね。護界憲章がメギドラルでも効果を発揮するなら、メギドラル出身のメギドは自由になり、召還を受けていない追放メギドこそ護界憲章によって消されるのではないでしょうか。なぜ「自分が置かれた世界を守る」はずの護界憲章がメギドラルでメギド体を禁ずるのか。5章49でガブリエルも脅威を感じていましたよね。シバの理屈が正しければメギドラルは自分たちの本来の姿を捨ててヴァイガルドを取り込むことになり、それではヴィータ体になってフォトン消費を節約している今となんら変わりないではありませんか。
この辺はわざと矛盾を演出しているのか、シナリオの詰めが甘いのか、私の考察に誤りがあるのか、分かりません。
一方でミカエルは各地を転々としていたので、アンチャーターを探していたと言えなくもないでしょう。しかしそれにしては大いなるバビロンのことを知らなかった点が不自然だとシバは言います。今度はソロモンの推察です。ミカエルは蛆の存在を知っていた。ハルマニアに蛆のことを知られると、ヴァイガルド侵攻の根本原因である蛆を倒すためハルマニアがメギドラルの反蛆勢力と結託してハルマゲドンを起こすことになるだろうから、それを隠していた。一見なるほどと思う話ですが、なぜミカエルにとってハルマゲドンを避ける必要あるのかという点については言及されませんでした。ヴァイガルドが一時的に荒廃しようとメギドラルとの争いの種が消えるならそっちを望むのが自然なものでしょうに。
ということで、この二人には今後も注意を向けていくということになりました。そして
とのことです。今後ヴァイガルドで幻獣やメギドの侵攻による被害で難民が発生した際、エルプシャフトだけでは対応できないからという意味もあるようです。その現場指揮官はベリアルが務めることになりました。そしてその補佐役としてベレトを指名。奴隷だったベレトには難民たちの気持ちが分かるだろうからという理由で。アスモデウスにはアンチャーター捜索を依頼しました。単独で動くようですが、果たしてどうなるのでしょう。
役割分担が一段落したところにフォカロルが走ってきて海辺の街がメギドに襲われていると知らせました。ここから話は一転します。主役はアンチャーターからウェパルへ。個人的には49の前にウェパルのキャラストーリーを読んでおくことをお勧めします。
黒き門はソロモンが封鎖しました。そこに動きはなし。では街を襲っているメギドはどこから侵入してきたのでしょうか。近くに実験用のゲートがあったと語るウェパル。この街はメギド体に改造を施されたウェパルが100年前に降り立った街なのでした。そしてパイモンによってキャラストーリーで描かれていないジオのその後が語られました。
なぜパイモンがジオについて知っているかというと、正確にはジオのことを知っているわけではありません。パイモンが知っているのは
- この街がソロモンの祖母にあたるマーグラの出身地
- マーグラの祖父にあたる人物がこの街の領主の子供、つまり王子だった。
- その一家はフォトンが視える家系である
つまりこんな感じです。
この街の領主
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マーグラ祖父(ジオ)
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マーグラ両親
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マーグラ(子供を産んだの24歳)
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ソロモンの父
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ソロモン(現在17歳)
みんなが24で子をもうけたと仮定すると、ジオが子をもうけたのは113年前ということになります。キャラストーリーではウェパルを待ち続けたというジオが確認されているので、ウェパルと出会ったのは24歳よりもしばらく前ということになり、100年前がぴったりなくらいになります。つまり国を捨てた王子とジオは同一人物の可能性が高い。
状況を理解したウェパルは涙を見せて走り去っていきました。ジオに子供がいた、それはつまりジオはウェパルを待つのをやめたということ。それ自体はウェパルにとって悲しい事実かもしれませんが、愛する人が孤独の中で人生を終えたわけじゃなかったということは、ウェパルにとって喜べることでもあったようです。
街を襲っていた幻獣はさっさと退治できたのですが、群衆の中にメギドとソロモン王の存在を知る者がいました。そいつはソロモン王が悪魔の軍勢を率いて街を襲っていると思っていて、この場でソロモンの命を狙います。悪魔の軍勢を引き連れている点はその通りだし、街を襲わせているのもその悪魔たちの別グループですから、二つの正しい事実を不正確につなぎ合わせた結果ということになります。悪魔同士で戦争しているというのは一般人には理解できないでしょうから、このように考えているヴィータは少なくないのかもしれません。
不意を突かれるソロモン。それをかばって倒れたのはウェパルでした。致命傷を負った彼女をバルバトスが回復させようとしますが効果がありません。肉体が死んだため魂を呼び戻すためソロモンが再召喚を試みますがウェパルは反応しません。もう既に魂自体がそこに存在しないのでした。致命傷を負った後ウェパルは遺言のようにソロモンに約束を求めます。ハルマゲドンを止めてと。しかしこの時点でウェパルの肉体が死んでいるとバルバトスは言います。そしてウェパルの肉体は粉々になってしまいました。
ウェパルは本当に死んでしまったのか?もう戻ってこないのか?誰もがそう思う展開ですが、その鍵を握るのはどうやらサルガタナスのようです。彼女はウェパルの幼少時代からの友人。メギドラルに美しい海を取り戻すため一緒にハルマゲドンを起こそうと誓った間柄です。
どうやら彼女、しばらく前からヴァイガルドに来ていたようです。そして手に持っている器具でウェパルの死を知った。と同時にウェパルの魂をその器具で回収し、復活させられるようなことを言います。何か考えがあるようです。49はここまで。この先へ進む前にバルバトスやバラムのキャラストーリーも読んでおいた方がいいような気がします。