計画無痛分娩レポ⑤ 〜子宮口全開、分娩台へ

しずかです。

バルーンやラミナリアは使わない

私がお世話になった病院では、バルーンやラミナリアを使って無理に子宮口を広げるという処置はしません。あくまで赤ちゃんのタイミングで、自然に子宮口が開くのを待つ方針です。無痛分娩の体験ブログを読むと、だいたいバルーンやラミナリアの処置が激痛だったと書いてあるので、私もできることならやりたくないと身構えていたのですが、ここにはそれが無いと後から知って、つくづくいい産院を選んだなぁと思いました。

麻酔の効き方と切れるタイミング

一度目の麻酔は13:00、その後15:30、17:30、18:30と追加して、合計4回だったと思います。一度打つと3~5分くらいですぐ効果が表れ、痛みはすっぱり無くなります。その後、大体1時間半くらいで効果が薄れはじめ、じわじわと痛みが戻ってくるので、ナースコールで麻酔の追加をお願いします。30分後に行きますというときもあるので、私の場合は少し痛みが戻ったらすぐにナースコールするようにしていました。陣痛の強さを表すNSTの数値は、最大99まで表示される仕組みですが、15でも十分痛いです。それが50~60になると痛みで会話ができなくなります。私は麻酔が切れている状態では60以上を経験していないのですが、最終的に産むまでに99を何度か目撃しました。麻酔ありの状態での99は腰が押されているなあ、という感覚だけで痛みは全くありません。きっと悶絶の痛みだったと思います。

お産の進みのために腹をくくる

陣痛は赤ちゃんを体から出すためのものなので、痛みを完全に取ってしまうとお産が進まなくなるそうです。無痛分娩では、陣痛促進剤を打ちながら麻酔を打って、という相反することを同時進行しているわけで、うまくバランスを取らないと一向にお産が進まず、すでに人工破水しているために赤ちゃんがリスクにさらされてしまいます。主治医の先生に二時間に一回間隔で子宮口の確認をしてもらうのですが、スムーズに進んでいなかったのか、「お産が進まなくなるからできるだけ痛みに耐えて」と何度も言われました。それでも痛いのは怖い。でも赤ちゃんも安全に産まれてほしい。ジレンマです。18:00ごろには「これ以上痛みを取ったらいきみもできないよ」と最終通告のようなことも言われてしまいました。いきみには筋肉を使うので、麻酔が効きすぎているとその筋肉を動かせなくなるのです。そこまで言われてしまったので、もはや我慢するしかないのかと腹をくくりました。赤ちゃんのためなら最後ぐらい頑張ろう。覚悟を決めていると、再度先生がやってきて、「麻酔をすることでこわばっていた子宮口がリラックスして開くことがあるから」と麻酔を追加してくれました。ありがたや。。この作戦が功を奏し、その後30分で子宮口は全開、すぐそこまで赤ちゃんの頭が降りてきたのです。

いよいよ産む・・・けどポンコツな私!!!

そこからはバタバタでした。ナースの肩を借りてベッドから車いすに移り、エレベーターで移動して、分娩室へ入りました。エレベーターで何か会話をしたかもしれませんが、全然覚えていません。車いすから分娩台に上がるときは、麻酔のせいか緊張のせいか、足がガタガタ震えていました。分娩台の上でも震えが止まらず、ちゃんと足を広げて乗せられるかなと思いました。その後すぐ先生もやってきて、いきみ方を説明されました。確か、2回深呼吸をして2回目のときは息を止めていきむ、だったと思います。同じ内容を一週間前にナースから説明を受けていましたが、直前でまた教えてくれるだろうと油断してました。で、いざその直前の説明をされても、緊張してなかなか頭に入ってこないんですね。聞き返す間もなく、ナースが「私が上から押しますんで負けないようにいきんでください!」と言います。しかし何のことだか分からず、まだピンときません。それどころか私ときたらまだ油断していて、きっと一度練習があるだろうからそのとき確認しようなんて思っていました。ところがまさかまさかのすぐ本番なんですね。「ハイ吸ってー、吐いてー!」「ハイ吸ってー!!!」と言われた直後に、ナースが私の上に馬乗りになって、心臓マッサージみたいにおなかをドスドス押すのです。その勢いに、結んだはずの口からブッ、ブッと息が漏れて、全然いきめません。その場に流れた「あかんわこの子、、」という一瞬の空気・・・!「私に負けないでください!」と再度ナースに言われてようやくやるべきことを理解した私は、「あの、棒をつかんでいいですか!」と分娩台の横にある、車のサイドブレーキのような取っ手を探します。つかんでいないとナースの勢いに吹っ飛ばされそうなんですもの。次はしっかりやるぞ!

続きます

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